普段使っているコンセントにプラグを差し込むと、「パチッ」と音をたてて一瞬火花が出た、という経験はありませんか?「コンセントをこのまま使っても大丈夫かな?」「焦げてしまったのでは?」と不安な気持ちになりますよね。
実際に、コンセントが焦げつくほどの火花が出ることもあり、最悪の場合には火災にまで発展することもあるのです。
コンセントが火事の原因になるなんて、考えただけでも恐ろしいですよね。
でも、火花には気にしなくても大丈夫な場合と、すぐに対応しなければならない場合があり、対応方法さえ間違わなければ、安全にコンセントを使うことができるのです。
では、その対応方法とは、いったいどういうものなのでしょう?気になりますよね。
そこで、今回はコンセントから火花が出る原因や、コンセントが焦げてしまったときの対処法、そして電気がショートしたときの対応方法について解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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コンセントから火花が出て怖い!火花が出ても大丈夫なの?
電化製品のコードやプラグ、コンセントなどに異常がなければ心配しなくても大丈夫です。
ただし、問題になる火花もありますが、それについては後ほど解説します。
そもそも、なぜコンセントから火花が出るのでしょうか?
電化製品の電源スイッチを切ったままコンセントに挿しても火花は出ませんが、入れたままコンセントに挿すと、一瞬火花が出ることがあります。
これは、コンセントにプラグが触れる直前に放電現象が起きたことが原因で、プラグを抜いたときにも同様に発生します。
ただし、いつも火花が出るとは限りません。
家庭で使われる電気は主に交流100Vで、電気のプラス極とマイナス極が絶え間なく入れ替わるため、電圧が高くなったり低くなったりを繰り返します。
そして、電圧が高くなったタイミングでコンセントに差し込むと火花が出るのです。
特に、ドライヤーやアイロンなどの消費電力が多い電化製品は火花が大きくなりやすいため、プラグやコンセントが焼けてしまうことがあります。
そのため、プラグの抜き差しは電源スイッチを切ってからにしましょう。
炊飯器のコンセントを挿したら火花が!?これって大丈夫?
IH炊飯器は誤作動防止のためにコンデンサが内蔵されています。
コンデンサは外部からのノイズによる影響で誤動作が起きないようにする役割があり、IH炊飯器のプラグを挿したときにコンデンサに通電されると火花が出るようです。
これって大丈夫なのかな?と不安になりますが、炊飯器メーカーの回答によると問題はありません、とのことでした。
似たような事例として、ACアダプターや充電器、主電源を切っても電気を消費する電化製品(テレビやエアコンなどの主にリモコン操作が可能な機器)も同様の現象が起きることがあります。
これらは、コンセントにプラグを挿して通電されたときに起こる自然現象なので、特に問題はないのです。
ただし、ブレーカが落ちてしまう場合は、何らかの不具合が起きてると考えられます。
試しに別のコンセントへ挿したときにもブレーカが落ちるようでしたら、電化製品の故障が考えられます。
使用を中止してメーカーに相談してみましょう。
補足として、プラグの抜き差しは素早く行いましょう。
ゆっくり行うと火花が出ている時間が長くなって、コンセントやプラグが焼け焦げる可能性があります。
そのまま放置すると接触不良などの不具合が起こること場合があるので注意してください。
コンセントから火花が出て焦げてしまったけどそのまま使って大丈夫?
焦げたということは、突然大きな電流が流れて発熱や発火が起きたということであり、コンセントやその周辺で何らかの不具合が起きていることが考えられます。
そのまま使い続けると、ショートや漏電が発生して、使用していた電化製品を壊してしまうことや、最悪の場合火災が発生することもあり得ます。
コンセントから火花が出て焦げてしまった場合は、ただちに使用を中止して原因を突き止めましょう。
コンセントが焦げた状態で放置するといけない?
コンセントが焦げたときは、配線が溶けてショートしていたり、絶縁が悪くなって漏電する恐れがあります。
特に漏電は感電する可能性が高いので危険です。
また、接触不良になって通電しなくなることもあるので、放置してはいけません。
まずは安全のためブレーカを落としてください。
このとき、部分的に通電を遮断することができる「安全ブレーカー」(配線用遮断器)を落とすと良いでしょう。
これで電気を遮断できれば、ほかの電化製品を使用しても問題ありません。
もし該当するブレーカが分からなければメインブレーカを落としてください。
その後、電気工事業者などに修理の依頼をしましょう。
工事業者が分からない場合は、戸建て住宅であれば建築会社に、マンションや賃貸住宅の場合は、管理会社に相談してみてください。
ちなみに、コンセントの交換や配線の修理といった電気工事は、電気工事士の有資格者のみが作業出来ることになっています。
なので、資格の無い人は作業しないようにしましょう。
コンセントがショートした後って使えるの?
まずは、ショートした原因を突き止めてください。
原因が分からないまま使用するとショートを再発させてしまい、最悪の場合、火災になることがあり大変危険です。
原因を解明し、必要な修理を行うまでは使用しないようにしてください。
では、そもそもショートとはどういった現象のことなのでしょう?
ショートとは電気のプラス極とマイナス極を短絡(ショート)した状態のことで、ショートさせると電気抵抗がゼロになるので大きな電流が流れ、その結果、熱や火花が発生して火災になることもあります。
例として、プラグがコンセントに完全に差し込まれていない状態で、針金やネックレスなどの金属が落ちてプラグに接触し、ショートすることがあります。
このとき、コンセントに繋がっているブレーカが落ちると思います。
ブレーカは規定値以上の電流が流れるとOFFする仕組みになっていますが、ショートしたときも一瞬で大電流が流れるので瞬時にOFFします。
そうすることで、ブレーカに繋がっている電化製品やコンセント、配線を保護しているのです(過電流保護機能)。
コンセントがショートしたらどうすればいいの?
ショートするとコンセントやプラグが焼け焦げたり、配線の表面が溶けて銅線がむき出しになることがあります。
このまま電気を使うと、再びショートしたり漏電などが起きる恐れがあるのでとても危険です。
見た目は大丈夫そうでも、内部では焼けたり溶けたりしてることもあるので、新品に交換したほうがよいでしょう。
また、落ちたブレーカを再度ONにしても、またすぐに落ちてしまう場合、ブレーカ以降のどこかでショートしている可能性があります。
電化製品のプラグを抜くとブレーカが落ちなくなった場合は、電化製品が故障している可能性がありますので、使用を中止しましょう。
電化製品のプラグを抜いてもブレーカが落ちる場合は、コンセント内部かコンセント~ブレーカ間の配線のどこかでショートしているかも知れません。
該当するコンセントの使用を中止して、電気工事業者に修理を依頼してください。
コンセントから焦げたような変な匂いがするけどどうするべき?
まずはコンセントの使用を中止してください。接続している電化製品のプラグを抜き、該当する安全ブレーカを落としておけば大丈夫です。
原因として「トラッキング現象」が起きたことが考えられます。
コンセントとプラグのすきまにほこりが積もり、それが湿気を帯びるとプラグの刃と刃のあいだに微弱電流が流れます。
そしてプラグ表面の樹脂が熱により炭化し、電気が流れてしまいます。
これをトラッキング現象と呼び、この状態が続くとショートして発火し、コンセント部分が焦げたり、火災に繋がることもあるので大変危険です。
トイレや洗面台、洗濯機などの水回りで使用するコンセントや、ほこりが積もりやすい冷蔵庫や家具の裏にあるコンセントは、トラッキング現象が起きやすいといえます。
定期的にコンセントを抜いて清掃しておきましょう
さらに、「タコ足配線」にも気を付けましょう。
タコ足配線とは、コンセントに電源タップを接続して差し込み口を増やし、そこにたくさんの電化製品を接続した状態のことです。
一般的にコンセント1か所で使用できる定格容量は1500W(15A)ですが、電化製品を複数同時に使うと定格容量を超える電流が流れてしまい、コンセント周辺や内部で発熱・発火することがあります。
電化製品を使用するときは、接続しているコンセントの定格容量を超えないようにしましょう。
コンセントをさすとき青く光るけど大丈夫なの?
電化製品のスイッチを入れたままの状態で、プラグをコンセントに挿すと、青く光ったり火花が出ることがありますが、通電時に挿すと発生する自然現象であり、不具合ではありません。
ちなみに、スイッチを切った状態でコンセントに挿しても火花は出ないと思います。
これは、スイッチを切ると電化製品内部にある電源回路が遮断されるので、プラグを抜き差ししても電気が流れず、火花は出ないのです。
電化製品のスイッチを入れたまま、プラグを抜き差しすると電化製品やコンセントに負担がかかるので控えたほうがよいですね。
コンセントの抜き差しの寿命ってどれくらい?
JIS規格によると、毎分20回の割合で連続5 000回の開閉(抜き差し)を開操作,閉操作とも通電状態で行っても問題のない性能が求められています。
通常の使い方であれば、このような頻度で抜き差しすることはないと思いますので、あまり気にしなくて良いでしょう。
コンセントの寿命は10年が交換の目安になります。
定格容量いっぱいに使い続けたり、頻繁にプラグの抜き差しを行ったりするとさらに寿命が短くなります。
また、ストーブに近い高温場所や、屋外などの低温場所、水回りにあるコンセントも寿命が短くなる傾向にあります。
まずは10年を目安に点検を行ってみましょう。
また、電源タップは3~5年が交換の目安になります。
コードを動かしただけで電化製品がON/OFFを繰り返したり、プラグを抜き差ししたときに緩さを感じたら交換したほうが良いでしょう。
また、電源タップの本体にひび割れがあったり、ケーブルに傷などがあったときも要注意です。
そのまま使い続けると接触不良や火災が起きることがありますので、少しでも異常を感じたら新品に交換しましょう。
コンセントから火花が出て怖い!もうコンセントを使えない?のまとめ
ここまで、コンセントの火花や焦げ、ショートしたときの対応方法などについて解説しました。
普段何気なく使っているコンセントですが、使い方を間違えると火災などの重大な事故に発展してしまうことがあります。
ただし、危険を認識して安全に使えばそういった事故を防ぐことはできます。
まずは、正しく使用し、日頃から異常がないかチェックしてみましょう。
特に冷蔵庫や家具の裏にあるコンセント、ほこりだらけになっていませんか?点検のついでに掃除してみることをお勧めします。
この記事を参考に、コンセントを安全に正しく使ってみてください。
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