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気動車が燃料切れでとまることはない?給油の方法や燃料タンクの容量、気動車と列車の違いについて

気動車 その他

鉄道車両の気動車は電気ではなく軽油を燃料として走行しますが、この気動車が燃料切れになって途中で止まってしまうことがないのか気になる方おられるかと思います。

実は過去にガス欠で止まったということがあります。その事故に関することや、気動車はどうやって給油しているのか、また燃料タンクの容量はどのぐらいなのか。

気動車の気になる疑問について調べてみました。

 

日本では、1940年の西成線列車脱線火災事故を機にガソリン気動車が廃止され、引火しにくい軽油を使うことにより、ディーゼル気動車が主流となりました。

 

気動車が燃料切れでとまることはないの?給油方法は?

気動車

過去に気動車が燃料切れで止まってしまった事例はあります。(詳細は次の項目で)

給油は車両基地や一部の駅に設置している給油設備で行われますが、「給油忘れ」によって燃料切れすることがありました。

 

ですが、通常おこなう車両の運行では、通常よりも必要以上の燃料を給油するため、「給油忘れ」でもしない限り燃料切れは起こりません。

燃料切れで止まってしまった場合、ほかのディーゼル機関車などで救援を行い、車両基地まで回送します。

 

給油忘れが起きてしまうのは給油の方法に原因があります。

駅でタンクローリーをたまに見かけるため、燃料を積んだタンクローリーが鉄道車両へ給油すると思われがちです。

実はそうではなく、タンクローリーから車両へ直接給油したりする場合は、その都度消防署へ許可を得なければならないという手間があるため、タンクローリーが、車両基地や一部の駅に設置している給油施設にある貯蔵タンクへと燃料を補充し、気動車がそこで給油する仕組みとなっているのです。

 

気動車がガス欠でとまったことはある?

 

過去に気動車がガス欠で止まってしまった事例があります。

 

JR東日本の「キハ110系」が釜石線で事故を起こしたという記録がありますが、実際のところ燃料切れによるトラブルとわかりました。

近所のガソリンスタンドから軽油200ℓを注文、手動ポンプにて無事給油はできましたが、停車時間が長すぎたために後続の普通列車へ乗客を乗り換えさせたというものです。

 

気動車の燃料タンクの容量ってどれぐらいなの?

気動車の燃料タンク容量は、だいたい550~2000Lとされています。

なぜここまで差があるかというと、各気動車の走行距離はもちろん、積載量や環境によって燃料を使用する量が変わるからです。

 

例えば、北海道のような雪国では、積雪や雪崩などの自然災害が原因で立ち往生することがあります。

立ち往生している際、エンジンの排熱を利用する温水暖房で車内を暖めているのですが、燃料切れを起こしてしまうと暖房も止まってしまうのです。

いつ救援がくるかわからない状況で、暖房が止まってしまっては大変危険です。

 

このように、燃料タンクの容量は車両によって異なります。

 

気動車のメリットとデメリットとは?

気動車のメリット・デメリットの解説をしていきます。

わかりやすく電車と比べてみましょう。

 

気動車の最大のメリットとしては、「線路があればどこでも走る」ということです。

鉄道車両はみんなそうじゃないの?と思うかもしれません。

たしかに線路があれば走れます。

問題はなにを糧(燃料)として走っているかということになります。

 

ここで電車について少しお話しましょう。

電車は電気の力で走ります。

電球に光を灯す原理と同じように、電流を流すためにはプラスとマイナスの電線を用意する必要があります。

 

電車の上部に架線(プラスの電線)、下部にレール(マイナスの電線)を用意することで、電車が走れる線路となるのです。

実際はもっと複雑ですが…。

 

その複雑な仕掛けを設置すること、つまり設備費用のコストが高くなってしまうため、どこにでも設置できるというものでもありません。

それに比べて気動車どうでしょう?ディーゼルエンジンを搭載した気動車であれば、レールがあれば自力で走ることができます。

また、設備が低コストで設置できます。

これが最大のメリットといえます。

 

では、デメリットはどうでしょう?

気動車のデメリット、それは軽油を使うことにあります。

軽油には燃焼しにくい性質もありますが、「危険物」なのです。

また、廃棄ガスによる環境問題もあります。

 

「危険物」を扱うこと、廃棄ガスをいかに減らすかという取り組み、車両の検査や修繕の手間、燃料の管理、貯蔵タンクの設置など、多岐にわたり管理が必要なことから、電車よりも維持する費用がかかるという点です。

 

また、ディーゼルエンジンを搭載した気動車は、構造上電車よりも重量が増えてしまいます。

重いものを動かすために、どうしても電車より加速が劣るというデメリットもあります。

 

気動車は電車よりもうるさい?

基本的に気動車は電車よりもうるさくなってしまいます。

ですが、電車でも「吊り掛け駆動の電車」は気動車よりうるさいというものもあります。

 

どうしても気動車はディーゼルエンジンを搭載しているために、エンジン音が気になってしまいます。

現在の気動車は防音措置も施されていますし、グリーン車席は特に厳重な防音措置を施してあるため、気にならない方も多いようです。

 

気動車と列車の違いは何?

列車とは、列車番号(〇〇〇〇Mや〇〇〇〇Dなど)をもって営業線上を走る車両のことをいいます。

つまり、気動車であろうと、電車であろうと、蒸気機関車であろうと、人や物を運ぶ車両には列車番号が付けられ、列車という区分になります。

 

また、営業線にでていない車両基地で待機しているものは、列車番号が付けられていないので車両という区分になります。

つまり、気動車はディーゼルエンジンで稼働する列車ということになりますね。

 

日本で唯一電車が走らない県はどこ?

日本で唯一電車が走らない県、それは徳島県です。

走っている列車はすべてディーゼルの気動車になっています。

徳島県民の方は、地元の列車をすべて「汽車」と呼んでいるようです。

 

徳島県に電車がない理由を2つご紹介します。

まず一つ、電車と気動車、トンネルの規格が違うということ。

気動車を通過させるための規格でトンネルを作ってしまったため、電車を通過させるためには穴を広げなくてはなりません。

新たな工事をしなくてはならないことと、工事中の運行費用など、多額な費用がかかってしまうことから、なかなか進まないのが現状です。

 

二つ目に、列車の利用数が減っていること。

徳島県民は車で移動することが多いため、列車を利用する人が多いとは言えない状況です。

これから人口が増えて利用者が増えるという確証もありません。

 

電車を作ってから利用者が見込めないのであれば本末転倒ですね。

 

これらの理由から、列車の電子化が進んでいないといえます。

 

気動車が燃料切れでとまることはないの?給油の方法は?のまとめ

気動車がガス欠で途中でとまってしまったことがある。

気動車の給油の方法は、タンクローリーが、車両基地や一部の駅に設置している給油施設にある貯蔵タンクへと燃料を補充します。

気動車はその給油施設で給油する仕組みになっています。

気動車の燃料タンク容量は、だいたい550~2000L。

気動車のメリットは、線路があればどこでも走るということです。

気動車のデメリットは、軽油を使っているため「危険物」であること、また廃棄ガスによる環境問題もデメリットです。

電車に比べて、気動車は音がうるさいです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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